観想的ケアリング部会
代表者: サトウタツヤ (総合心理学部 教授) 研究期間: 2009/04 - 2011/12
本部会では、対人援助職者のための観想的ケアリングのプログラム・デザイン-ホリスティック/インテグラル・アプローチを研究テーマに掲げている。対人援助者の自己形成に資するプログラム開発のために、とくに観想的(contemplative)と呼ばれるアプローチの意義と有効性を、理論面と実践面の両面から研究している。林教授は定期的に坐禅実習をおこない、西田哲学の研究会を組織している。その成果の一端として、林編『西田幾多郎の純粋経験』(2011)が刊行された。中川は観想的アプローチの理論研究を、International Handbook of Education for Spirituality, Care and Wellbeing(2009)およびInternational Handbook of Inter-religious Education(2010)に公表するとともに、ブータン政府主催の教育改革会議への参加(2009)、国際会議での発表(2010)、人間研のヒューマンサービスリサーチ18号『インテグラル・アプローチ─統合的・変容的探究』の編集などをおこなっている。また中川は、2011年度の前期学外研究において、カナダ、タイ、香港における実態調査をおこなった。
参加研究者
- 中川吉晴 (文学部 教授, 部会の統括)
- 林信弘 (文学部 教授, 理論研究と坐禅研究)
実績等
- 林信弘編『西田幾多郎の純粋経験』高菅出版、169ページ、2011年
- Y. Nakagawa, Awareness and Compassion for the Education of Enlightenment, in M. de Souza et al. eds. International Handbook of Education for Spirituality, Care and Wellbeing, pp. 593-609, Springer, 2009
- Y. Nakagawa, Oriental Philosophy and Interreligious Education: Inspired by Toshihiko Izutsu's Reconstruction of “Oriental Philosophy,”in Engebretson et al. eds. International Handbook of Inter-religious Education, pp. 325-339, Springer, 2010
- 中川吉晴・松田佳子編『インテグラル・アプローチ─統合的・変容的探究』ヒューマンサービスリサーチ18号、149ページ、立命館大学人間科学研究所、2010