<2023年度立命館大学人間科学研究所年次総会>「子ども家庭支援のネクストステージ」


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人間科学研究所では、公益財団法人日本財団の助成を受けて5年に渡りフォスタリングソーシャルワーク専門職講座を実施してきました。全国で100名を超える修了生が活躍しています。

本総会では、講座終了にあたり、フォスタリングソーシャルワークにおいて子ども・家族を中心に据えた支援を推進するために必要なことを実践者、各分野の専門家をお迎えして考えていきます。子どもの育みは共同の営みです。その象徴としての社会的養育の推進はユニバーサルな課題であり、社会の育成力構築への鍵となるテーマです。「子ども家庭支援」という大きな課題に照らし合わせて人間科学研究の視点から成果を共有します。

研究者、大学院生、学部生に至るまで、人間科学や対人援助における最新の研究潮流に関心をお持ちの方々の積極的なご参加をお待ちしております。

参加無料 要事前申込: 申込方法はチラシをご確認ください。

日時 2024年3月2日(土) 11:00~16:30
【11:30~13:00はポスターセッション】
開催形式

プログラム

11:00-11:10
開会・司会者挨拶:徳永祥子(立命館大学衣笠総合研究機構・准教授)
11:10-11:20
開会挨拶:矢藤優子(立命館大学総合心理学部・教授/人間科学研究所・所長)
11:30-13:00
ポスターセッション(@図書館カンファレンスルーム)募集テーマ:人間科学に関する基礎研究並びに応用・実践・臨床研究に寄与する内容

休憩

13:15-14:15

第1部: ダイアローグ

ファミリーホーム「咲く」(小規模居住型児童養育事業堺市認定里親)の取り組みに学ぶこと

登壇者:
  • 中村正(立命館大学産業社会学部・人間科学研究科教授/人間科学研究所運営委員)
  • 中谷孝至氏・中谷浩子氏(ファミリーホーム咲く(小規模居住型児童養育事業堺市認定里親))
テーマ:「社会的養育の実践に学びながら子ども家庭支援の理論を構築する」

内容:ファミリーホームは小規模住居型児童養育事業です。全国にあるファミリーホームは446か所、委託児童数は1,718人です(令和4年3月末)。委託される子どもは5人から6人です。里親家庭よりも大きな家族です。ファミリーホームは「公共としての子育て支援」の場です。18歳の自立の日まで過ごす小さな社会です。安全・安心の育ちの場です。そして豊かな育みがあります。また、児童相談所の里親専門支援の職員とともに、実親との関係も意識した総合的な「共同する子育ての場」なのです。ここに子どもを託した実親が言いました。「わたしもこんな親が欲しかった。」と。子ども家庭支援の理論が生成する現場としてのファミリーホームの実践に学びます。

休憩

14:30-16:00

第2部:シンポジウム

全体テーマ:「子ども・家族を支える実践の新たな展開」

内容:地域における養育力を向上させるために必要な実践をミクロからマクロに渡り考えます。子どもを中心に「実親」「養育者」「支援者」がどのような理念や方法で協働することができるのか、それぞれの立場から整理し、ディスカッションをします。

登壇者
  • 久保樹里氏(日本福祉大学社会福祉学部社会福祉学科・准教授)
テーマ: 里親家庭支援におけるラップアラウンド活用の可能性

内容: ラップアラウンドは里親家庭全体を支援するために有効だと感じています。ラップアラウンドの理念として「ForからWithへ」「できることはなんでも」があります。里親家庭に関わるさまざまな人がつながり、共に取り組みことで、地域に資源が増えることが期待できます。日本に合った形でのラップアラウンドの展開について、考えてみたいと思います。
「ラップアラウンド」は困難を抱える子ども・若者とその家族を地域において支援する米国発祥のアプローチです。当事者を真ん中にフォーマルだけでなく、インフォーマルな支援者によるチームでサポートしていきます。ケアコーディネイターはチーム全体を把握し、ピアサポーターが当事者の声を引き出すために寄り添うところに特徴があります。

登壇者
  • 渡邉守氏(NPO法人キーアセット・CEO)
テーマ:地域の子どもを地域ではぐくむ里親制度を考える

内容: キーアセットは、子どもと若者そして地域社会にポジティブな変化をつくることをビジョンにかかげ、里親制度の質量の向上のために活動してきました。里親制度の歴史は生活を地域の子どもに捧げてくださる数少ない里親家庭によって支えられてきました。現在の里親制度そしてこれからの里親制度に期待される『地域の子どもを地域で育む』ための重要な役割についてみなさんと考える機会となれば幸いです。

登壇者
  • 徳永祥子(立命館大学衣笠総合研究機構・准教授)
テーマ: 実親や支援者とのライフストーリーワークを考える

内容: ライフストーリーワークはこれまで社会的養育の子どもへの支援として普及してきました。今後は、実親や里親、さらには支援者がライフストーリーワークに取り組むことによってより良い自己理解の上に子育てや支援をすることができるのではないかと考えています。本シンポジウムでは、より包括的なライフストーリーワークの実践について考えていきます。

コーディネーター

  • 中村正(立命館大学産業社会学部・人間科学研究科教授/人間科学研究所運営委員)

休憩

16:05-16:15
挨拶:尾形武寿氏(公益財団法人日本財団・理事長)
16:15-16:25
閉会挨拶:(調整中)
16:30
閉会
17:00-19:00
ミニ懇談会(@創思館2階<軽食付き>)

主催

立命館大学人間科学研究所

助成

公益財団法人日本財団


刊行物

立命館人間科学研究

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