少子高齢化時代を生きる女性の主体的ライフを支える学融的研究

 日本社会ではかねてより育児や介護の責任とその担い手を家族の中に求めてきた。家族内における育児や介護等のケアの担い手(ケア役割)は女性に委ねられる傾向にあり,これは女性の社会進出が進んだ今日においても根強く残っている。加えて少子高齢化時代を向かえたことで,「ダブルケア」のように,家庭内でのケアの対象が複数となったり,ケアの期間が長期間に渡るなど,これまで以上にケア役割を担う女性のライフコースに影響を及ぼすものとなっている。そうした中で,女性が自身の人生を主体的に生きるためには,ケアの責任や担い手を,従来のように家族内の女性が自身の人生を犠牲にして担うのではない,多様なあり方を模索していくことが肝要である。本プロジェクトではこのような問題意識から,未だ根強く残る家族内でのケア役割に対する旧来型の価値観の支配から脱却し,それぞれの置かれた立場や文化に沿った多様な価値観が許容される社会となるよう,個人や地域コミュニティの認識を柔軟なものにするための知見の蓄積と実践を試みる。

参加研究者

  • 川本静香 (立命館大学R-GIRO 専門研究員)
  • 神崎真実 (立命館大学大学院文学研究科)
  • 土元哲平 (立命館大学大学院文学研究科)

主な研究資金

2017年度 人間科学研究所 萌芽的プロジェクト研究助成プログラム


刊行物

立命館人間科学研究

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