人工知能を用いた対人支援プロジェクト

代表者: ( )   研究期間: 2022/4 -

 本プロジェクトは,若林宏輔(総合心理学部・准教授)と共同研究で実施してきた「法と人工知能」の研究プロジェクトの内容を発展させて検討を行うものである.具体的には,会話エージェントやロボットをはじめとする人工知能の技術を用いて,集団での意思決定場面における人間の認知行動の支援を実験的に検討する.以下では,ここまでの我々が行った取り組みについて,年度ごとにその概要を記す.
本年度は,(1)裁判場面での検討を引き続き行うとともに,(2)社会心理学研究で扱われてきた集団意思決定課題を用いた検討の可能性も文献調査により探っていく.(2)に関しては,2種類の検討を行う.
一つ目の実験は,引き続き,「法と人工知能」に関する本実験を行っていく.これまでに検討していた要因,(a)量刑年数,(b)相手(人/AI),(c)ロボフォビアの度合い,(d)リアリティの度合いを前年度から改良を続けている実験システムを用いて検討していく.二つ目の実験では,集団で行う意思決定場面において,集団内で提示された意見に対して極度な選択がどのようにして生じるのかについての検討を行う.この検討を通じて,裁判などで複数の量刑に関する意見がAIにより提示された際に人がどのように判断をするのかについての知見を得ることが期待できる.ここでは,複数の会話エージェント(人工知能プログラム)から提示される意見に対して,意思決定を行うユーザがメンバーの意見によりどのように影響を受けるのかを実験的に検討する.人工知能プラグラムから提示された意見に極度に引っ張られるリスキーシフト現象が生じるのか,オンライン上でのエージェントとの意思決定にどのように表れるのかを検討する.

参加研究者

  • 林勇吾(総合心理学部・教授)
  • 若林宏輔(総合心理学部・准教授)
  • 濱田大佐(立命館グローバル・イノベーション研究機構・研究教員(助教・R-Giro))
  • 下條 志厳(人間科学研究科 博士後期課程2回生)
  • 安陪 梨沙(人間科学研究科 博士後期課程1回生)
  • 渡辺 咲花(人間科学研究科 博士前期課程1回生)

刊行物

立命館人間科学研究

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