ジェロントロジーとゲーミフィケーションを融合する挑戦的研究

代表者: 永野 聡   研究期間: 2020/4 -

 わが国は2017年には高齢化率27.7%、平均寿命は男性81.09歳、女性87.26歳の超高齢社会となっている。この傾向は今後も続き、50年後には平均寿命がさらに10~15年延びるとされている。このような人口変化は他の国々でも同様に進んでいる。
2030年までに「人生第4期(The Fourth Age):75歳以上」人口は急速に増加し、「人生第3期(The Third Age):65歳-74歳」人口をはるかに凌ぐ。2030年には2割の高齢者が認知症、4割が一人暮らしをしているとの予測もある。80~90歳での一人暮らしが、ごく自然な世の中になる。
 人は、誰しも、生まれた瞬間から老い(Ageing)に向かっている。公益財団法人長寿科学振興財団では、老化の定義として、「個々の細胞のレベルで見てみると老化は生まれた直後から始まる(後略)」と位置付けている。
健康体の人は、普段から老いに対して意識することは少ない。しかしながら、確実に来るこの老いという現象、ならびに、社会的な立場の変化に対して、予め想定し、ライフデザインを種々検討していく事は、将来的に、個々人にとって有益なものをもたらすだろう。
そこで、本研究では、近年注目を集めている「ジェロントロジー」の分野に着目する。ジェロントロジーとは老年学とも訳され、高齢者を中心とした学際的(福祉、金融、まちづくり、都市設計、AI、エネルギー、生活、等)な分野である。また、本研究では、「ゲーミフィケーション」の分野にも着目する。このゲーミフィケーションは、ゲーム以外の分野にもゲーム的な考え方や要素を活用し、ユーザーとの関係構築に利用する取り組みといわれ、近年、多様な分野(ビジネス、まちづくり、等)で応用されていきている。そこで、本研究では、この2つの分野(ジェロントロジー、ゲーミフィケーション)を融合した挑戦的な研究を実施する。
また、コロナ禍にも対応し、オンラインの各種ツール(Zoom、Slack、Miro、等)を活用し研究を遂行する。

参加研究者

  • 永野 聡(産業社会学部・准教授)

主な研究資金

2020年度 人間科学研究所 萌芽的プロジェクト研究助成プログラム


刊行物

立命館人間科学研究

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