トラウマケア実証プロジェクト

代表者: 岡本直子 (総合心理学部 教授)   研究期間: 2018/08 - 2019/03

 本プロジェクトでは、生体情報、なかでも脳に着目する。トラウマをもつ実験協力者の脳がTFT介入によって、どの部位にどのような変化が生じるのかfMRIを用いて探索的研究を行う。具体的には、トラウマ関連症状のスクリーニング尺度として十分な信頼性と妥当性が検証されているIES-R(改訂出来事インパクト尺度改訂版)を用い、その尺度でトラウマ有りと判断された者に対し、実験協力を依頼し、応じた者を対象にしてTFT介入を行う。その前後にfMRI計測を行う。
 fMRIは、酸化型と還元型ヘモグロビンの磁化率の違いを利用し、脳全体の血流量の変化を画像化する装置である。酸化型と還元型ヘモグロビンの量の違いは脳活動の度合いを反映しているため、この画像を解析することで、各脳部位の活動度合いを推定することができる。トラウマが脳に及ぼす影響としては、Francati, et al (2007)が、 内側前頭前皮質の不活性化や偏桃体の過覚醒の報告や、海馬、海馬傍回、眼窩前頭皮質、そして視床などの機能活性の変化が示唆されていることを述べている。

参加研究者

  • 岡本直子 (立命館大学総合心理学部 教授)

主な研究資金

2018年度 人間科学研究所 萌芽的プロジェクト研究助成プログラム


刊行物

立命館人間科学研究

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