シンポジウム「外国にルーツをもつ子どもとデジタル教科書のあり方を考える〜ICTを活用した学習支援と教育保障〜」のお知らせ
開催趣旨
2009年1月施行の改正国籍法を経て、外国にルーツをもち日本で生きる子どもたち、とりわけ学習のための日本語に困難を抱える子どもたちの数は、日本国籍・外国籍を問わず増え続けています。2014年度から日本語を「特別の教育課程」として指導できることになりましたが、その指導を可能にするリソース(人・時間・財政)の不足は切実です。適切な学びと進学の機会を得られないまま成長し社会に出ることは、本人にとっても人口減少期を迎える日本社会にとっても大きな損失です。
社会には多種多様な困りを抱える子どもたちがいます。視覚や読みの困難については、関係者の運動と尽力により、誰もが「読める」教科書(マルチメディアDAISY版の教科書)が提供されています。外国ルーツの子どもたちの困難についてはどうでしょうか?
いま、学校でのタブレット端末の導入、教科書のデジタル化の流れが急速に進み、公立学校でのデジタル教科書全面導入も視野に入っています。子どもたちが「障害その他の特性の有無にかかわらず」(教科書バリアフリー法 第一条)十分な教育の機会を得られるようなデジタル教科書規格が実現するためには、学校の内外で外国ルーツの子どもに関わる人々も積極的に議論に参加する必要があると考えます。
教科書に限らずいろいろな教材や支援ツールとしての電子書籍技術について、著作権法の考え方や議論の経緯について、既に制作が進められているデジタル教科書について、各分野の専門家からのお話を受けて、政策提言に向けた一歩としたいと思います。
公式サイト・チラシダウンロード
チラシダウンロード[PDF形式:644KB]公式サイトはこちらです。
http://www.arsvi.com/a/20140510.htm詳細情報は上記サイトでご確認ください。
参考までに、概要を本サイトでも掲載いたします。
概要
- “日時”:2014年5月10日(土) 14:00 〜17:00(13:30受付開始)
- “場所”:キャンパスプラザ京都(大学コンソーシアム京都)2Fホール
近鉄「京都」駅、JR「京都」駅(烏丸(からすま)中央口) 徒歩5分 - “参加費”:無料
- “申込み”: samakabatangpinoy@gmail.com お名前、御所属と共にメールでお申込みください。
(当日受付もいたしますが、会場の都合上、御着席いただけるのは先着80名となりますことを御了承ください。なるべくメールでの事前申し込みをお願いいたします。) - “共催”:
–トヨタ財団国際助成プログラム企画「フィリピン系のこどもたちの未来を切り拓くグローカルな教育支援モデルの構築」
—立命館大学人間科学研究所「インクルーシブ社会に向けた支援の<学=実>連環型研究」プロジェクト「伴走的支援」チーム
—立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO)研究プログラム「電子書籍普及に伴う読書アクセシビリティの総合的研究」(IRIS)
- “後援”:京都府国際センター(予定)
プログラム
14:00〜14:10 | 趣旨説明 |
14:10〜14:50 | 第一部 定住ニューカマーの子どもたちと学校をめぐる最新の動向 |
報告者 |
内田晴子 (トヨタ財団国際助成プログラム 企画代表者)
原めぐみ (大阪大学大学院 人間科学研究科 博士後期課程)
安里和晃 (京都大学文学研究科 特定准教授)
14:50〜15:00 | 休憩 |
15:00〜17:00 | 第二部 パネルディスカッション「外国にルーツをもつ子どもとデジタル教科書のあり方を考える」 |
「問題提起」
小澤 亘 (立命館大学 産業社会学部教授、立命館大学DAISY研究会代表)「著作権法37条について 図書館ガイドライン作成の経緯から」
常世田 良(立命館大学 文学部 教授)
「DAISY版教科書提供の現状と課題」
久保田 文(日本ライトハウス情報文化センター 製作部長)
「デジタル教科書の現状と将来」
川瀬 徹 (東京書籍株式会社 ICT事業本部 営業部長)
コメンテイター:石川 准 (静岡県立大学 国際関係学部 教授)
河村 宏 (NPO法人 支援技術開発機構(ATDO) 副理事長、元DAISYコンソーシアム会長)
質疑応答
司会 内田 晴子
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