『物語のなかの社会とアイデンティティ -あかずきんちゃんからドストエフスキーまで-』(佐藤 嘉一 著)
佐藤 嘉一 著
晃洋書房
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目次
- はしがき
- 序論
- 第一章 「わたくし」という現象 -宮沢賢治の詩を読む-
- 第一節 現代と「わたくし」
- 第二節 「頬の赤いはだしの子ども」の目
- 第三節 わたくしという現象
- 第四節 一人称単数で語る
- 第五節 多元的現実の世界を生きる
- 第六節 現象学的社会学のほうへ
- 第二章 「あかずきんちゃん」にみるアイデンティティと社会
- 第一節 どのように「あかずきんちゃん」を読むか
- 第二節 構造優位の物語
- 第三節 民話と「むら」
- 第四節 「むら」と「もり」のあいだ
- 補論 「むら共同体」に関するノート
- 第三章 「恩」の構造 -契約における非契約的要素の問題-
- 第一節 問題の発見
- 第二節 「読み直すこと」
- 第三節 「恩」に関する先行研究
- 第四節 「眼差しの交差」の社会学
- 第五節 「恩」の構造 -「非契約」世界の相互性-
- 第六節 「蛙の王様」 -「契約」世界の相互性-
- 第四章 『ロビンソン・クルーソー』におけるアイデンティティと社会
- 第一節 『ロビンソン・クルーソー』を読む
- 第二節 どのように『ロビンソン・クルーソー』を読むか
- 第三節 「構造論」的に読む-マルクスの『資本論』における「ロビンソン問題」-
- 第四節 「行為論」的に読む-ヴェーバー社会学における「ロビンソン問題」-
- 第五節 一つの新しい展望
- 補論 ダニエル・デフォーの生涯に関する脚注ノート
- 第五章 「わたくし語り」とドストエフスキー-『未成年』を現象学的社会学の目で読む-
- 第一節 ドストエフスキーの小説『未成年』
- 第二節 どのように『未成年』を読むか
- 第三節 言語(説)化された「わたくし」の社会的世界
- 第四節 いまここを「越える」
- 第五節 いまここへの「内向」
- 第六節 「わたくし語り」の射程と限界と意義
- 補論 一九世紀末期におけるロシア社会の構造変動に関するノート
- 第六章 「からだ・こころ・他者」ノート-現象学的社会学のための若干の範疇について-
- 第一節 文学の方法に学ぶ
- 第二節 からだの四つの位相
- 第三節 状況の中の<からだ>
- 第四節 「生者のあらん限り」
- 終章 結びにかえて
- おわりに
- 引用・参考文献
- 事項索引
- 人名索引