家族チーム



 家族の変容に焦点をあて、親密圏としての家族で発生する家族病理への介入についての公共政策のあり方の検討と援助実践化の研究をおこなう。第1に、多様な形態の家庭内暴力への対応を可能にする治療的司法・修復的司法についての研究、第2に、それと連携した更生的ニーズや要援助的課題に応えるための心理社会的な支援の選択肢(主に教育的プログラム)の開発と実践の研究として具体化する。さらに、第3に、家族関係の多様化および生殖医療の発展に対応したリプロダクティヴ&セクシュアルヘルスに関する理論構築およびサポートシステムの開発もおこなう。
 その焦点となるのは、家族関係の多様化に対応しうるfamily support programの開発・実践である。欧米の政策との比較研究も実施し、日本型家族システムに定着させつつポジティブにアシストするための支援として再構成する。第1と第2の課題もネガティブなサンクションとして機能させるのではなく、この第3の視点に係留させた支援とすることで、当事者に受容的なものとなるように工夫することができるという仮説を立てている。
 こうした取り組みの延長線上において、近年注目を集めているDating Violenceへの介入プログラムの開発に取り組んでいる。講演形式での啓発活動を補完する参加型プログラムとしての「恋愛カフェ」の実践検討を行っている。