『働きざかり 男が介護するとき』(藤本文郎、津止正敏 編)

文理閣

関連企画:男性が介護すること

「男性介護者の介護実態に関する調査研究」報告会

学生たちが聞いた男性介護者の声「男性が介護するということ〜妻を介護する夫の介護実態を中心に〜」

介護者の五人に一人は男性と言われています。男性介護者は、その多くが夫婦間介護の「妻を介護する夫たち」。都市部では3割を超えるともいわれていますが、その介護実態はほとんど知られていません。

 私たちは、昨年来、京都の社会福祉協議会、介護者の会等の支援を得て、男性介護者に対する聞き取り調査に取り組んできました。約50人の男性介護者のご協力を頂くことが出来ました。調査員は、産業社会学部津止研究室の2回生3回生の学生たちです。

  この度、彼(女)らの訪問調査の報告会を開催しました。若い世代は、祖父母や父母たちの世代である男性介護者たちの介護実態をどのようなものとして感じ取ったのでしょうか。また、どのような課題を掴み取ってきたのでしょうか。この社会の未来を彼らとともに考えてみたいと思います。

 私たちの調査にご支援ご協力を頂きました皆様に心から感謝申し上げます。

日時 2004年2月1日(日)14:00-16:30
場所 立命館大学衣笠キャンパス末川会館1階ホール(キャンパスマップ
内容 ⅰ.調査報告-津止ゼミ2回生・3回生
ⅱ.調査へのコメント-社協職員・ケアマネージャー
ⅲ.まとめ-津止正敏(立命館大学産業社会学部教授)
<前回シンポジウム(12月7日)の様子>

当日の様子

2月1日(日)、衣笠キャンパスの末川記念会館において、人間科学研究所の学術フロンティア推進事業に所属するライフデザインプロジェクトが、男性介護者訪問調査の報告会を開催した。

この調査は、昨年来、京都の社会福祉協議会、介護者の会等の支援を得て、産業社会学部津止ゼミ2回生3回生の学生52人が、約50人の男性介護者に対する聞き取り調査に取り組んできたものである。

今回の報告会は、聞き取り調査にあたった学生が主体となって準備・運営した。男性介護者の実態を報告し、調査結果を学生という視点から考察し、男性特有の問題や介護支援の課題を探るのが狙いであった。報告会の冒頭でゼミ長の三井貴浩さん(産社3回生)は、「調査を知った全ての人、特に男性に、介護することを身近に感じ、また他人事ではないということを感じてほしい。男も介護するのだというメッセージを届けたい」と学生からの思いを述べた。

報告会は、最初に、ゼミ学生代表によって調査全体の結果が発表された。約50人の男性介護者から聞き取った内容全てを分析し、「介護行為」「制度」「地域関係」等項目ごとに介護者の声や特徴を示し、男性介護者の実態を報告した。さらに、調査に参加した学生たちの感想が紹介された。

その後、各調査班による分野別の発表があった。発表では、「事例発表」「男性介護者の介護傾向の考察」等、各々が担当した分野の報告を行うとともに、「男性介護者の大変さがわかり、心理面でのサポートの必要性を感じた」「男性介護者の妻への感謝、愛情を感じた」等、若い世代として感じ取ったものに言及した。また、調査から掴み取った「介護者にとっての地域の役割」「介護と仕事の両立」「介護者の生きがい」という課題を指摘した。

学生の発表後、参加者間での質問、感想があった。当日は、現役男性・女性介護者、ヘルパーの仕事をされている方々、介護ボランティアをされている方々、行政関係者、学生調査員等、およそ100名に及ぶ皆さんの参加を得ることができた。参加者からは、「男性介護者の生の声が聞けた」「若い人の時代には、夫婦共に介護する時代になるという望みをもてた」等の感想が寄せられた。

報告会へのコメントとして、社会福祉協議会職員の方々からは、「今回の調査は、生の声が聞けた貴重な機会であった。介護が時代と共にどのように受け止められるのか今後も調べるとよいのでは」「介護保険で制度やサービスはよくなったが、公的な部分だけでは限界がある。こうした中で、やはり地域のつながりは必要であり、また介護者自身が社会参加することも大切なことだと思う」等の感想をいただいた。

最後に、津止教授から「今回の調査では男性介護者の状態が手にとるようにわかった。私たちが地域の中で生活する上で、明日を見通せるような関係性が必要ではないか」「男性介護者より、『学生の調査から未来を展望した』という想いを伺った。」とのコメントがあった。

今回の調査報告会によって、男性介護者の現状を知ることができ、また、介護全般についてあらためて見つめなおす機会となった。

問い合わせ先

立命館大学人間科学研究所(075-465-8358) MAIL ningen@st.ritsumei.ac.jp
立命館大学津止研究室(075-466-3317)

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