東日本大震災被災地から検証する福祉労働者の”利用者と職員の命をつなぐ”実践

代表者: 石倉康次 (産業社会学部 教授 )研究期間: 2013/08 - 2018/03

 本研究は、先の東日本大震災において、津波と大地震の被害に見舞われた、宮城県沿岸部の福祉事業者に勤務する福祉労働者を対象としたインタビュー調査を通して、被災地の福祉労働者による実践活動の経過と、非常時における判断や実践における工夫を、証言をもとに明らかにすることを目的としています。この証言の分析を通して、福祉施設における非常時の課題と、課題達成のための条件を明らかにし、未曾有の震災による想定外の事態を、今後、我が国における想定内に変換してくことが、本研究の最大の目的です。このような被災者である福祉労働者からの生の証言は、未曾有の震災による経験知から見出される重要な資料として、当事者の記憶が鮮明であるが故に、生々しすぎて語れない時期もあったが、ようやく語れる段階に来ている今こそ、記録し保存し継承をしていく必要があります。また、そのことは地震や津波被害を受ける可能性のある日本全国の福祉事業者にとって共有されるべき不可欠な課題であると考えます。津波被害の深刻であった地域で働く福祉労働者の言葉から、津波被害で亡くなった福祉労働者の声なき声にも耳を傾け、災害時に福祉労働者の果たした役割を明らかにするとともに、彼らの経験と命の尊さを後世に伝え、活かすことで、復興に貢献いていきたいとプロジェクトメンバーは考えています。なお、本調査結果は印刷物にして、全国の福祉関係者だけではなく関係諸機関に発信提言していくことも予定しています。

東松島市の仮設住宅に設置された図書コーナー

保育園入り口に設置された放射線測定器

保育所でのインタビューの様子

参加研究者

  • 石倉康次 (産業社会学部、教授)
  • 池田さおり (立命館大学大学院社会学研究科博士課程後期課程)
  • 荒川亜樹 (立命館大学大学院社会学研究科博士課程後期課程満期退学(博士学位請求論文審査中))
  • 石川由美 (立命館大学大学院社会学研究科博士課程後期課程)
  • 北垣智基 (社会学研究科博士後期課程)
  • 高倉弘士 (立命館大学産業社会学部非常勤講師)
  • 西垣美穂子 (明星大学准教授)

実績等

北垣智基「東日本大震災で社会福祉労働者が果たした役割と課題」『社会福祉総合研究』第41号、2012年
小幡幸拓・加藤望・北垣智基「東日本大震災が教えるいのちをまもる保育基準」、かもがわ出版、2013年
東日本大震災以降の福島県の保育所及び学童保育所労働者の労働と意識に関する調査実行委員会『東日本大震災以降の福島県の保育所及び学童保育所労働者の労働と意識に関する調査報告書、2013年3月

バナーエリア

刊行物

立命館人間科学研究(刊行物)

おすすめ

facebook 立命館大学人間科学研究所メールマガジン登録

リンク

対人援助学会(ASHS:Japanese Association of Science for Human Services) 立命館大学生存学研究センター
サイトポリシー | 個人情報保護について | サイトマップ | お問合せ | 参加研究者ページ
アクセシビリティ方針