テーマ② 社会的包摂に向けた予見的支援の研究

代表者: 土田宣明 (総合心理学部 教授 )研究期間: 2013/04 - 2016/03

予見的支援チーム 様々な立場に置かれた人々が、社会的活動への正統的参加者として位置づけられるために、物理的・社会的・情報的・制度的にどのような設定や支援が最も有効かを、組織的・系統的に検討しています。
 具体的テーマには、1)高齢者(障がい者)支援研究、2)高次認知研究の2点が挙げられます。
 1)高齢者(障がい者)支援研究では、加齢に伴い顕在化しやすい認知症と老年期うつの予防を主たる対象とします。高齢化社会を迎える中で、認知症やうつ予防の問題が注目を集めています。認知症やうつ予防には様々な取り組みがありますが、ひとつの方向性が「社会性の維持」です。ヴィゴツキーは、「高次精神機能は社会性の中で形成される」と述べました。高次精神機能の障害である認知症や老年期うつは、「社会性の維持」がキーワードとなる可能性があります。参加者が相互に社会的評価が得られる「場」はどのような構造と機能を必要とするか,大学という地域資源を活用して系統的に分析しています。さらに,EBPに基づく,障がい者支援を念頭においた実践も行っています。
 2)高次認知研究では、加齢に伴い低下しやすい高次の精神機能の基礎的な研究を行います。具体的には、記憶、知覚、思考、感情、臨床方法論など、できる限り多角的に分析する予定です。

2014年度の成果報告

 2014年度も,過年度から継続している地域高齢者を対象とした認知リハビリテーションの取り組みに加えて,主として下記の2点の研究を実施した。①認知リハビリテーションの継続効果について,これまで蓄積されたデータを分析した。②同志社女子大学・京都府立医科大学と共同して,高齢者うつ予防の取り組みに参加し,その介入の効果について,認知機能の変化から分析した。③高齢者の認知的特性について,実験的な研究を実施した。その他,過年度から継続している,高次精神機能の基礎研究について,諸側面から実験的検討を行った。日本心理学会,日本老年行動科学会を中心とした全国学会においてその成果を発表し,また国際学会において発表する予定である。

2013年度の成果報告

 2013年度は,過年度から継続している地域高齢者を対象とした認知リハビリテーションの取り組みに加えて,主として下記の2点の研究を実施した。
 ①同志社女子大学・京都府立医科大学と共同して,高齢者うつ予防の取り組みに参加し,その介入の効果について,認知機能の変化から分析した。分析の結果,エピソード記憶に介入の効果が確認できた。
 ②高齢者の運動コントロールの特性について,実験的な研究を実施した。分析の結果,高齢者では運動性の神経興奮の影響が反応の抑制に強く影響することが確認された。その他,過年度から継続している,高次精神機能の基礎研究について,諸側面から実験的検討を行った。いずれも,日本発達心理学会,日本老年行動科学会を中心とした全国学会においてその成果を発表し,また国際学会において発表する予定である。

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