災害後のこころのケア実践と文化との関連性

代表者: 吉沅洪 (人間科学研究科 教授)   研究期間: 2014/10 - 2019/03

 私は2008年5月12日に起きたマグニチュード8.0の四川大地震のこころのケアに今まで携わってきている。そして、2011年3月11日に起きた広域・甚大な東日本大震災のこころのケアにおいて、同じ「被爆県」の広島県から福島県に派遣された医療救護班の支援に臨床心理士として参加した。この経験が1つの契機となり、災害後のこころのケアにみる日中の文化差について興味深いと感じている。
 実際、私は2009年‐2011において、四川省綿竹市へ出かけ、被災地の子どもに大切な人や身体の一部を失ったことからもたらされる様々な喪失反応と子どもの問題行動との関連、及び教員が行った配慮・対応について追跡インタビュー調査を行った。こうした喪失反応に関する研究成果は、中国だけでなく、東日本大震災においても活用される有益な知見となるため、一日も早く東北地方太平洋沖地震後のこころのケアに還元したい。そして、今後東日本大震災のこころのケア実践、及び日中の比較研究も行っていくと考えている。

参加研究者

  • 吉沅洪 (応用人間科学研究科 教授)

刊行物

立命館人間科学研究

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