【開催報告】アドバンスト研究セミナーVol.8 「新たな支援の類型を求めて -伴走型支援をめぐって-」

↑報告をされる垣田裕介准教授↑所内からは谷晋二教授(文学部)が報告コーディネーターの松田亮三教授(産業社会学部)↑会場の様子
 10/21(火)、2014年度後期最初の人間科学研究所アドバンスト研究セミナーが開催されました。

 今回のセミナー「新たな支援の類型を求めて―伴走型支援をめぐって―」は、人間科学研究所が2013年度より文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業の採択を受けて進めているプロジェクト「インクルーシブ社会に向けた支援の<学=実>連環型研究」 の一環として行われました。

 本研究会は、上記プロジェクトでもキーワードの一つとなっている「伴走的支援」に焦点を当てました。「伴走的支援(伴走型支援)」とは、対人支援の場面で、当事者によりそいながら、当事者の活動を支援するという新しい支援のあり方です。このセミナーは、「伴走」を重視している二つの支援の現場から報告を受け、概念と実践の交流を行う意図により、人間科学研究所所長で、「インクルーシブ社会に向けた支援の<学=実>連環型研究」プロジェクトで方法論チームのリーダーでもある松田亮三教授(産業社会学部)が企画したものです。

 セミナーでは二つの報告がなされ、松田教授の司会により進行されました。初めに大分大学大学院福祉社会科学研究科の垣田裕介准教授が、生活困窮者への支援に関わって伴走型支援がどのような経緯で生まれてきたか、支援の対象者と「伴走しつつ、必要な制度や機関などにつなぎ・戻す」というその概念について紹介されました*1。そして、その概念をふまえて、昨年成立した生活困窮者自立支援法を活用して多様で複合的な課題に対し行っていく実際の支援のあり方、特に地方都市においてその仕組みを創っていくことの意義について述べられました。

 続いて、「インクルーシブ社会に向けた支援の<学=実>連環型研究」プロジェクトの伴走的支援チームリーダーでもある谷晋二教授(文学部)から、障害を持つ子供たちへの支援に関する研究をご報告いただきました。谷教授は、伴走的支援を、それぞれの山がありそれを横目で見ながら支援するイメージとされた上で、知的障害を持つ子どもの保護者の認知に対する支援として、心理的柔軟性(psychological flexibility)を高めるアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)ワークショップに関する研究結果を報告されました。ACTにより、心理的柔軟性が高まり、これはメンタルヘルスの向上につながることが示唆されています。このようなことをふまえて、伴走的支援を心理的柔軟性として考えることができるのではないかと問題提起されました。

 当日は本学産業社会学部・政策科学部の教授陣や若手の研究員、生活困窮者の支援活動に関わっている実践家など多くの方が参加され、報告者との間で活発な議論が行われました。

人間科学研究所アドバンスト研究セミナー 2014年度前期開催分のご報告

※今後の予定についてはHP上でお知らせいたします。


  • *1 奥田知志・稲月正・垣田裕介・堤圭史郎 (2014)生活困窮者への伴走型支援――経済的困窮と社会的孤立に対応するトータルサポート、明石書店、を参照ください。

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