【開催報告】アドバンスト研究セミナーVol.4「社会福祉の国際比較研究の方法をめぐって -ソーシャルワークのレジーム類型を中心に-」

報告をされる訓覇法子教授 2013年度に引き続き、人間科学研究所では学外からご高名な研究者や実践家を招聘し、学内外の研究者・大学院生と濃厚な研究交流をする場として、アドバンスト研究セミナーを開催しております。
 2014年度のトップバッターとして、6/5(木)に日本福祉大学から訓覇法子教授をお招きし、「社会福祉の国際比較研究の方法をめぐって -ソーシャルワークのレジーム類型を中心に-」と題した研究セミナーを開催いたしました。企画・司会は石倉康次教授が務めました。
訓覇教授の近著『実践としての・科学としての社会福祉』を紹介する石倉康次教授
 訓覇教授は近著『実践としての・科学としての社会福祉』(2014, 法律文化社)にて、医療保障や年金制度とは区別される、ソーシャルワーク(社会福祉)領域の国際比較研究おけるレジーム類型論に関する欧米での研究動向を総括し、日本ではあまり着目されていない貴重な視点を多く提起されています。ストックホルムに在住し、30年近くソーシャルワークの比較研究に携わってこられた知見を、この日は「福祉レジームに依存するソーシャルワーク」と題した研究報告にて大いに共有していただきました。
大学院生をはじめとする参加者 セミナーには、社会学研究科、応用人間科学研究科、国際関係研究科をはじめとした本学大学院生や産業社会学部教授、他大学の研究者など、セミナーのテーマに関心を持つ方が20人近く集まり、活発な議論が行われました。会場からは、「レジーム類型をとらえることは重要なのか?」「エビデンス・ベースト・アプローチのソールワーク分野の可能性」など訓覇教授に鋭い質問が投げかけられ、これに対して興味深い応答がなされました。
 参加した院生からは「訓覇教授の人となりに圧倒された」「古典をきちっと研究し、定義をきちっとしないと研究が浮いてしまうとわかった」「福祉レジームによって福祉政策が規定されている。国としての政治のあり方など大きな網でみる必要があることに気づかされた」などの感想が聞かれ、有意義な研究会になりました。

人間科学研究所アドバンスト研究セミナー 今年度のスケジュール

Vol.5. 6/28(土)14:00-16:00 「障害のある児童・生徒の継続的支援のための情報共有の仕組みについて
Vol.6. 7/4 (金)16:30-18:30 「規範理論と実証理論の対話に向けて-リバタリアン・パターナリズムを題材に」 

  • Vol.7. 7/17(木)15:00-18:00 「供述分析法セミナー」

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